えすさん。

次の日。

 

食堂屋のおかみ「まーた畑が荒らされちまってるねぇ…困ったもんだよ。」

秘書「魔獣ですか?でもこのあたりに作物を荒らすような魔獣はウルフくらいですし、それなら追い払えるのでは?」

食堂屋のおかみ「それがね、最近このあたりにドラゴンが出没するらしいんだよ。流石にロクな武器もない、打ち倒せる屈強な戦士も居ないこの村じゃ成されるがままさ。」

 

ドラゴン。飛竜種や地竜種の総称である。魔獣の中ではトップクラスの強さを誇り、ギガンテスやアイスゴーレムなどの大魔獣クラスにも引けをとらない強さを持つ種族もいる。基本的に何かしらの毒や異能を持つので厄介な存在として、しばしば国から討伐要請を出される時がある。

 

秘書「あ、それなら!兵士さんならどうでしょう?あの人は国の軍で副士長だったらしいですよ!」

食堂屋のおかみ「どうかねぇ…ドラゴンなんて、10人ががりでやっと倒せるような大魔獣クラスの生き物って聞いてるからさ、武勲のある腕利きの騎士なら倒せそうだけどねぇ…。」

秘書「わかりました!とりあえず兵士さんに話だけでもしてみますね!」

 

………………

兵士「と、いうことか。なるほどな。ってアホか!」

秘書「いたっ、なんで叩くんですか!兵士さんの馬鹿力でドラゴンなんてねじ伏せられそうなのに…。」

兵士「ドラゴンなんて軍の遠征時に一度倒したきりだ…8人ががりで、だけどな。」

秘書「それなら流石の兵士さんでも無理ですかね…。」

兵士「いや、そんな事はないと思うぞ。畑を荒らすドラゴンか…つまり雑食性のドラゴンだろ?それなら心当たりが一つある。」

秘書「なんですか?」

兵士「ドラゴンは基本的に肉食性だ。雑食性のドラゴンで思いつくのは翼竜種だな。見た目は竜種にそっくりだが、血縁は鳥類の方が近い。竜種が持つ神経性の毒や血液を凝固させて壊死させる毒も持ち合わせてはいないし、魔力を使った異能も使えるほど知能も高くない。まぁいわゆるレッサー級のドラゴンっていったところだな。」

秘書「それなら倒せる見込みはあるんですか?」

兵士「まぁ、な。道具は必要だが翼竜種程度なら二人でも勝てるだろ。」

秘書「二人?木こりさんですか?」

兵士「あほか。お前に決まってるだろ。」

秘書「ええーっ!わたしですかぁ!?死んじゃいますって!」

兵士「お前一応軍の人間だろ。前線に出ろとは言わないが、戦闘のフォローだけならできるだろ。」

秘書「わかりましたよう…ところで、何の道具を使うんですか?」

兵士「こいつだ。俺の私物だがな。本来は巨大なイノシシ系の魔獣に使うものだが、翼竜種にも通用するだろ。」

 

兵士はころんとした毛糸状の物体を袋から取り出した。聞いた事がある。アリアドネという蜘蛛から採取した糸を丸め、投網のように投げて動きの早い魔獣の動作を鈍らせる働きがあると。これを使えば空から絡め落とす事ができる、という寸法だろう。

 

秘書「なるほど、バッチリじゃないですか!さっそく畑に行きますか?」

兵士「あいつらは夜行性だから今行っても何もねーぞ。まぁ本当に翼竜種か調べる必要はあるな…」

秘書「さっそくいきましょー!被害のあった畑まで案内しますね!」

 

荒れ果てた畑にて

 

兵士「畑に残った足跡の爪が前に3本後ろに1本、か。こいつは翼竜種だな。知識の乏しい一般人からするとドラゴンと一緒くたにされやすいが。」

秘書「これなら二人でもヨユーですね!頑張って倒しちゃいましょう!」

兵士「フラグを立てるなって…でもこの足跡から大きさを察するに、2メートル以上はありそうだな。…にしてもやけに畑がぬかるんでるな。昨日雨でも降ったか?」

秘書「いえ、昨日は快晴のはずです…でも畑ですし、誰かが水やりでもしてたんじゃないですか?」

兵士「農耕技術については俺も詳しくはないから何とも言えんな。とりあえず夜まで木こりや事務仕事でもしてるか」

秘書「わかりました!さっそく取り掛かりましょー!」

 

今日はここまで。セリフ長いな… もっと簡潔にまとめられるようになりたい。